判例集を読んでいて、一番最初に思ったことです。
「1日だけ校長って何?」
私も最初は、「退職金を増やすために1日だけ校長になった事件かな?」と思いました。
実は、この判例の本当のポイントはそこではありません。
1日校長事件(H4.12.15)
教育委員会が勧奨退職に応じた教頭を3月31日付けで校長に昇任させ、その日に退職させた。
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校長としての給与額を基礎に退職手当を算定し、支給した
↓
住民は住民訴訟で知事による退職手当の支給は違法だと主張した
↓
しかし、住民訴訟で問題となる財務会計行為(退職手当の支給)が違法となるのは、
その前提となる教育委員会の昇任・退職承認に看過し得ない瑕疵がある場合に限られる。
本件ではそのような瑕疵は認められず、知事による退職手当の支給も違法ではないとされた。
↓
なぜか
住民訴訟で問題となるのは、知事による退職手当の支給という財務会計行為です。
一方、人事異動を行ったのは教育委員会です。
知事は、教育委員会が行った任命(昇任)処分を前提として退職手当を支給するのが通常です。
だから
前提行為に看過し得ない瑕疵がある場合だけ知事の支出も違法になる
この判例のポイント
この判例は、「1日だけ校長になって退職金を受け取ることが適法か」を正面から判断したものではありません。
裁判所が判断したのは、知事による退職手当の支給が、住民訴訟上違法となるかどうかでした。
本日は読んでいただきありがとうございました!
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